道端のノート。
僕の好きな詩を少しづつ載せてみたり、自分の詩を載せてみたり、 唯のくたびれたノートの1ページです。
狂った気候(Crazy weather)
ここまでずっとこのような狂った気候だった。
ぼくらはある瞬間は前のめりになり、
次の瞬間ぼうぼうの草と名もない柔らかな
白い花のうえに倒れ伏したりした。
ひとびとはこの気候から衣装をつくってきた。
無名の十字路で、リラの白と稲妻を
縫い合わせてできたのだ。空は呼びかけるが、
大地は耳を籍さない。ただ君は立ち上がるとき
この悪評の朝の無秩序は収まる。きみは
テキストを身にまとう。詩行が
きみの靴ひもにまで垂れる。ぼくが求め、
必要としている文学はまさにこの泥の詩だ。
かつて詩が当時の森と耕地を気楽に
通り抜けて、単純な、無意識の威厳を
持っていたころの野心の記憶だ。
でもいまは望んでも及ばず、だれももう
立ち入ろうとしない峡谷の片隅でだけ、
珍奇な、退屈な最近の標本が
ときどき新芽を吹いたりしているらしい。
ジョン・アシュベリ(Jhon Ashbery)