道端のノート。

僕の好きな詩を少しづつ載せてみたり、自分の詩を載せてみたり、
唯のくたびれたノートの1ページです。



2012/09/19

すい星


俺の心にぽっかり 穴をあけた 
すい星が飛んでゆく

俺はひざをついて見届ける 
あいつが飛んでゆく様を

怒りと憎しみがつらぬかれ 火花を派手に散らかした後
残ったのは焦げ付いた悲しみだった

は、は、は、 食えたもんじゃない
いつぞやの女がこんなの作ってたっけ
ぴかぴかのフライパンで

だが笑い事じゃない 本当さ
すい星につらぬかれたのだから
誰だってそうさ うずくまって 笑えねぇのさ







cic


2012/09/17

祝福


少し傾いた太陽がそれぞれの町を照らし

秋風が裏通りを走り抜けます。

無論 僕の家にもそれは訪れ

家の奥に棲みついていた夏の匂いを掻き出し 一斉に外に放り出し

町は昼の間だけ夏の匂いでむせ返ります。

それらが空高くへと舞い昇る時、子供がそれを捕まえようとやっきになっている時、

僕は望まずにはいられません、

僕は祝福の約束がどうしても欲しいのです。




cic

2012/09/15

無題

20代の僕は地面というものを
失ってしまっていた

だからよくフワフワした
突然 宙に放り出されて 自分の重心を見失ったまま
くるくる半年ほどただよう って事も しばしばやった

僕にとって20代は陰湿な獣の巣であって
人の棲む所ではないと思っていた

フワフワながれ 時折 岩礁に叩き付けられながらも
ここまでやってこれたのは 道端に落ちていた一冊の、詩集のお陰かもしれない。






cic

2012/09/14

virtual


ネットの中はまるで仮装大会

ヒーローやお人形やモンスタァに扮した連中が

ワァワァ 乱痴気騒ぎ わぁわぁわぁ!

電脳社会はカーニバル

最近では神様もあっちに住居を構えたらしい。






cic

2012/09/13

宵がくる迄

夕焼け空
夕焼け空

河川敷に大きく引き延ばされた影に
映る自分の弱さと罪

黙ってそれを見る

宵がくる迄 
宵がくる迄






cic

2012/09/11

優しさ

優しさは痛々しい

狂った果実の様に毒々しい

それに触れれば皮膚はただれ

触れば刺が深くに刺さる


触れて心地いい物は、それは優しさの出来損ないだ






cic

2012/09/06

彼岸



すげぇや すげぇや みんな すげぇや

うまくやってる きらきらしてる

どぶにも嵌らず すいすいあるく

どこでそんなこと おぼえたの?

いつかはぼくにも おしえてくれや






cic

2012/09/04

9/3の事


夏のにおいを雨がぬぐい去り

体からは体温がゆるゆると抜けていく

髪の毛に水滴を乗せて、

僕は軒先で野良犬の様にしゃがんで外をうかがっている。





cic