道端のノート。

僕の好きな詩を少しづつ載せてみたり、自分の詩を載せてみたり、
唯のくたびれたノートの1ページです。



2011/10/31

アホウドリ

船乗りしばしば慰みごとに、

生け捕るよ、大きな海鳥、アホウドリを。
     
こいつは海路の呑気な相棒、
 
深い淵の上をすべりゆく船につきまとう。……



こいつもひとたび甲板に降りれば、

青空の王者だったのが、ヘマで、ノロマで。

白い大きな翼をダラリと垂らして、

オールのように、左右にひきずる。


           
翼ある旅人、それが何と不様で愚図なこと!
                
さっきまで美しかったのが、醜く、滑稽で!
 
煙管の端で嘴を突っつかれたり、

跛の動作で不具の真似をされたりして!



詩人は似ている。この雲上の王子に。──
  
荒天を往来し、射手を嘲りはするものの、
        
地上に追われて、罵声に囲まれれば、

巨大な翼も、歩く邪魔になるばかり。




       シャルル・ボードレール