道端のノート。
僕の好きな詩を少しづつ載せてみたり、自分の詩を載せてみたり、 唯のくたびれたノートの1ページです。
アルフォンソは突撃に備える(Alfonzo prepares to go over the top)
ベローの森で 1917年
兵士は命令を待つ それから
体をぐいっと持ち上げ、
熊手のように拳銃を揺らし
とげだらけの小枝とつぶれた顔を超えて進む。
「塹壕、ネズミの糞、
絡みつく雑草よりは
どんなものでもましだ」とかれは思う。
兵士なんて風を待つ煙だ
ぱたんと閉まる音が奥まで響く
長い廊下だ。
そこでは子供がひとり
崩れた子供部屋で歌っている・・・
そして
銃床に映るおれの眼の輝きだけは美しい。
銃剣についたおれの唾は、ドイツ兵の腹の中で
熱くなることもなく、刃のうえで乾いてゆく。
母さん、許してくれ。
葉のざわめきが聞こえるかい?おれは
もう思い出に過ぎないんでね。
リタ・ダウ(Rita dove)